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医師不足 [時事ネタ]

Yahoo Newsには
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20070123k0000m040130000c.html
までが転載されていましたが、毎日新聞インターネット版をみると“医療クライシス”なる連載記事のオープニングだったようです。
http://www.mainichi-msn.co.jp/science/medical/crisis/news/20070123ddm001100103000c.html
の “ ◇「高額医療費」実は平均以下--OECDデータ ” 以下こそが、日本で働く医療従事者、とくに医師が訴えたいことではないでしょうか。

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東京・大阪の公立病院、半数が診療縮小--毎日新聞調査

 ◇常勤医285人不足

 医師不足などのため、東京都と大阪府内の計54の公立病院のうち、公立忠岡病院(大阪府忠岡町、83床)が3月末に閉院するほか、半数近い26病院で計46診療科が診療の休止・縮小に追い込まれていることが、毎日新聞の調査で分かった。常勤医で定員を満たせない病院は45病院あり、不足する常勤医は計285人に上る。非常勤医で穴埋めできていない病院もあり、医師不足によって病院の診療に支障が出る「医療崩壊」が、地方だけでなく2大都市にも広がり始めている実情が浮かんだ。

 調査は都府立、公立、市立病院(大阪市立大病院を除く)と、都保健医療公社が運営する病院を対象に実施。00年以降の診療休止・縮小の状況や、今月1日現在で常勤医が定員に満たない科の数などを尋ねた。

 閉院を決めた忠岡病院は、03年に12人いた医師が05年には4分の1に激減。昨年4月に皮膚科と泌尿器科、今月は脳神経外科を休止し、病院自体も存続できなくなった。

 診療科別に見ると、休止・縮小したのは、産科・産婦人科が計10病院で最多。次いで小児科6、耳鼻咽喉(いんこう)科が5病院だった。

 不足している常勤医数は、内科が18病院で計47人と最も多く、麻酔科15病院29人、産科・産婦人科が16病院27人、小児科が11病院22人と続いた。不足の理由は、▽04年度導入の新医師臨床研修制度をきっかけに、大学病院が系列病院から医師を引き揚げた▽勤務がきつく、リスクを伴うことが多い診療科が敬遠されている--など。

 診療への影響は、「救急患者の受け入れ制限」(都立大塚病院・豊島区)など、救急医療への影響を挙げる病院が目立つ。住吉市民病院(大阪市)のように、産科医不足による分べん数の制限を挙げる病院も多かった。

 打開策については、都立墨東病院(墨田区)などは「給与水準引き上げ」と回答、府立急性期・総合医療センター(大阪市)が「出産・子育てから復職支援など女性が働きやすい環境作り」を挙げるなど、労働環境の改善を挙げる病院が目立つ。「医療訴訟に対する裁定機関や公的保険制度の確保」や、「地域の病院と連携し、医師の診療応援など交流を図る」などの意見もあった。【まとめ・五味香織、河内敏康】

 ◇「高額医療費」実は平均以下--OECDデータ

 地方だけでなく、大都市にも「医療崩壊」が広がり始めた背景には、日本の低医療費政策がある。医療費を巡る政策論議では長年、いかに抑制するかがメーンテーマとなってきたが、経済協力開発機構(OECD)の国際比較データからは、正反対の実情が浮かぶ。

 医療費を対国内総生産(GDP)比でみると、日本は1960年代半ばの一時期にOECD加盟国平均に達していた以外は、一貫して平均を下回っている。03年もGDP比8%で、平均の8・8%に届かない。

 特に、先進7カ国(G7)の水準には程遠く、差が広がるばかり。03年のG7平均は10・1%で、日本はG7平均に比べて医療費の支出が2割も少なく、先進国並みに医療にお金をかけているとは言えないのが現実だ。

 人口1000人あたりの診療医師数(診療に従事する医師の数)は、一度もOECD平均を上回ったことがない。差は年々拡大し、04年には平均3・1人に対し日本は2人。OECD平均に達するには、医師を1・5倍に増やす必要がある。

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なぜ、こんな大事なことをアサイチでYahooに載るように掲載しなかったのでしょうか・・

これまで、無数の医師がインターネット上で、医師不足は偏在が問題なのではなく絶対数が足りていないのだ、医療費抑制政策が医療崩壊に直結しているのだ、そして、最終的に不利益をこうむるのは他ならぬ国民だということを主張してきました。
毎日新聞といえば一地域の産科医療を壊滅に導く「スクープ」を嗅ぎつけた新聞社ですが、まさか、いまさら医療費抑制政策の横暴に気づいたわけではありませんよね?
マスコミ各社が厚生労働省の医局崩壊キャンペーンに乗っかって、医療不信をあおるような客観性に欠ける記事を書き続けて、医療崩壊を招く片棒を担いだこと、忘れてませんよね?

せめてもの罪滅ぼしなのでしょうか。
今後の推移を見ていくつもりです。


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