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実家、外来待ち時間 [お医者のキモチ]

久々に実家の最寄り駅下車。
といっても隣の駅だけど。
内装が妙に明るい。エレベーターの色も変わった。

今日も実家でご飯食べて、うちに帰るつもりだった。
事前連絡で、直接行って、帰りは送ってもらうということにした。

実家にいてもやることないし・・新聞読むぐらいか。
でも、ストレートには言わないけど、言外に「なんだ、泊まっていかないのか(飯喰いに来ただけか)」というのを感じる。
いずれにしても、直接実家に帰ったから明日の出勤に堪える服がないわけで・・。
(車で)送ってくれるって言ってたのに、ビールコップ1杯とはいえ母も飲んでるし。

なんだか疲れたから、もう来週まで実家行くのやめようかな、、。
でもミニトマトとワイルドストロベリーの水遣りを頼まないといけないし、、。
とりあえず明日は当直だからこういう難しいことを考えずにすむか、、。
お世話になっておきながら悪いんだけど、面倒。

結局、車で送っていくというのを固辞して歩いて帰宅。

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外来で『待たされる』という表現をされるのは心外だ。
怪我で定期的な受診が必要な患者さんに「○日ごろ来られますか?」ときいた返事が「○曜日まで仕事で無理です!」
腫れても膿んでも、痛いのは我々ではないんだけどなぁ・・。
働き盛りの方がなかなか受診しづらいのはわかっている、「次はこの日ね」などと一方的に言い放つことなどしない。
が、我々だって昼間働いて、夜は家庭に帰るのは、同じことなのだ。
病院は、コンビニではない。

継続的に病院にかかっている父(非医療系、定年退職後)が「○○病院で待たされるのが嫌なんだよな、調子いいですねっていって薬もらうだけなのに」と。
→「あなたが2,3時間待ってる間、我々はず~っと2,3時間外来やってるんだよ」

「もっと空いてるとこに紹介してもらえば?」→「小さいとこだと血液検査の結果がその日のうちに出ないんだよなぁ」
「血液検査の結果が出るのを待つのが嫌なんだったら、あらかじめ採血だけ受けておいて別の日に受診すれば?」→「・・・」

世の中の患者さん、こんなもんなんだろうな~、と。
診療開始時刻からあなたを診察するまで、外来の医者は、看護師さんとお茶してるわけでもなく、昼寝してるわけでもなく、ず~っと、他の患者さんの話を聞いたり、診察したり、処置したりしてるわけですよ。
一人出て行ったのになかなか次の患者さんを呼び入れないときは、取り急ぎの診断書(警察や職場などに出すもの)を書いていたり、紹介状を書いていたり、初めてお目にかかる患者さんの経過を把握するためにカルテを読み返していたり、するわけです。

「外来担当医を増やせばいいじゃないか!」→医者の仕事は外来だけではなく、検査や、手術や、入院患者の病棟業務を分担してまわしているのです。
外来一辺倒では入院患者の治療がまわっていかないし、検査や手術は何週間、何ヶ月待ちになってしまいます。

「じゃあどうすれば待ち時間が短縮されるんだ!」→医師、看護師を増やしてください。または3分診療にご協力ください。またはフリーアクセスをやめて、完全予約制にしましょう。
それぞれの病院で、その時間に外来に出せるほぼ最大数の医者を外来に動員しているので、外来担当医を増やすことは多くの場合難しいと思います。それならば、国政レベルでスタッフの絶対数を増やすという方法が一つです。
次に、ある患者さんに要した時間がそのまま次以降の患者さんの待ち時間に反映されますので、できるだけ要点をまとめて一人当たりの時間を短縮することが、全体の待ち時間緩和につながります。
最後に、完全予約制、一人当たりの持ち時間を決めて受診するという方法があります。定数を超えた予約を受けなければ、予約患者さんは予約外患者に割り込まれることなく定時に診察を受けられます。
予約外はどうするか?→救急外来で何時間でもひたすら順番待ちをしていただきましょう。日本人が真似したがる「欧米スタイル」の一例では、まずホームドクターに予約して受診(この時点で日、週の単位)、専門医に受診するときはホームドクターの紹介状が必要です。日本の外来が混雑するのは、いつでもだれでも受診できるからであり、予約枠を超えてでも多くの患者を診ようとするからなのです。

建設的とはいえませんが、現状について触れてみました。


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