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常勤医で基準を満たす病院は36% [時事ネタ]

マイナスイオンなんてのんきなことを考えていたら、こんな新聞記事が。

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 医師の数が医療法の配置基準を満たしている病院の割合について、厚生労働省は都道府県ごとのデータを初めて明らかにした。大阪の96%や東京の94%をはじめ都市部が高い一方で、青森の43%、岩手の55%など東北や北海道の低さが際立ち、地域の偏在が顕著だ。また、常勤の医師で基準を満たす病院は全国の36%にとどまり、非常勤の医師頼りの現状が浮かび上がった。

 このデータは、厚労省が04年度に行った全国の病院8660カ所の調査結果を、都道府県ごとに集計し直した。医師の充足状況は病院が基準を満たしているかを調べるもので、医師不足を直接示すものではないが、地域によって深刻な勤務医不足に陥っている実態が改めて裏付けられた。

 医師の配置について、医療法は一般病院で入院患者16人に1人以上、外来患者40人に1人以上などと定めており、大幅に下回ると診療報酬が減額される。

 基準を満たした病院は全国平均で83.5%。都道府県別では青森が43.4%で最も低く、岩手(55.1%)、秋田(60.3%)、北海道(60.8%)、新潟(63.0%)と続き、東北などの病院が医師確保に苦労していた。

 一方、首都圏(東京93.6%、神奈川94.6%)や大阪圏(大阪96.2%、滋賀95.2%)を中心に12都府県で、90%を超える病院が配置基準を上回っていた。

 また、今回は常勤医で基準を満たすかもはじき出した。全国平均は35.5%。新潟(20.3%)、岩手(21.5%)など、こちらも東北や北陸などが低く、埼玉や千葉も26%台だ。10県が30%を下回った。大半の病院が常勤医を確保できず、非常勤医でやり繰りしていることがうかがえる。

 厚労省は「各病院で不足している医師数には幅があり、配置基準を下回る病院の割合が多いからといって、直ちに医師不足とはいえない。病院が多すぎる地域もある」と説明。医師不足が社会問題化しているが、医師は毎年3000~4000人増えており、「全体では足りている」との立場だ。ただ、若手医師を中心に都市部に集中する「地域偏在」が進んでいることは認めている。

http://www.asahi.com/life/update/1128/016.html

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確かに北海道、東北地方で医師数が足りないという事実があります。
ですが、そもそも、
常勤医師で基準を満たす病院は全国で36%しかない
と、自ら書いていますよね。
大学などの他の医療機関や人材派遣会社から非常勤医の派遣を受けてやっとまわしている病院が半数以上である、ということでもあります。

それって、単なる医師偏在の問題なんですか。
本当に医師数は足りているのですか。

厚生労働省からみて「医師数が充足している」病院は3交代制を組めていますか。
その病院の機能をフル活用し、押し寄せてくる患者のニーズを満たすために、日々日勤をこなし、当直という名の不眠不休の時間外労働を迫られているのではありませんか。
それゆえに一線で活躍していた勤務医が開業に向かうのではありませんか。
本当に、国民の需要を満たし、かつ勤務医の週40時間労働が保証されるだけの医師数は日本に存在しますか。

この記事のもともとのタイトル、
医師の偏りまざまざ 東北不足深刻 厚労省が初集計
です。
医師の絶対数不足を地域偏在にかこつけようとしている厚生労働省、そしてそれをあおるマスコミの意図を感じずにいられません。


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