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福島県立大野病院産科医 無罪 [時事ネタ]

遅れ馳せですが、昨日は当直明けの上に手術で心身ともに疲れて思考停止してたもので。


まず、亡くなられた方のご冥福をお祈りします。


無罪判決が出て、ほっとしたというか、当然というか、そんな印象です。

第一には、最善を尽くしても救命できなかった「病死」が「過失致死」として刑事事件になったこと。
第二には、癒着胎盤と診断した時点で問答無用で子宮摘出、と検察が主張すること(もし有罪となれば、判例として事実上子宮摘出が義務付けられるわけです)。
視点は違えど、日本全国の医療従事者、とくに医師が注目し、警察・検察に異をとなえ、被告を支援した事件でした。

なかには訴追自体には問題ないという一般の方もいらっしゃいますが、これは民事ではなく刑事です。
専門家が見て誤りを指摘できない、最善を尽くした、逃亡の恐れのなかった事例で逮捕、起訴されるのは異常です。
自分の良心に従って危険を承知で仕事(この場合は医療)をする!逮捕、拘留されてもいい!なんて、常人の思うことではありません。

いまだ身内のかばいあいと見る方もいます。
医事紛争で、医療従事者がこれだけ大きな反発を示したことはほかにありません。
取り違え、薬剤量の誤り、手術操作による血管損傷などさまざまな報道がなされる中、医療従事者はそれらに対して逐一「過敏反応」を示しているでしょうか。
本件が有罪となっては、常に片手に手錠がはめられている状態で仕事をしなければならなくなるという危機感の表れです。

センセーショナルな決め付け報道を発したマスコミにも猛省を求めます。
医療の自浄作用や医師の資質を問う前に、己の医療・福祉たたき(産科、コムスン、救急、次はどこだ?)を反省し、自社批判記事を書いてください(新聞紙面1ページ分くらいにはなるはずですけど)。
(これだけ大々的に認識されているのは、逆にマスコミが墓穴を掘ったとも言えると思っています。
報道当初のもくろみでは、恰好の医者たたき記事が書けるはずだったんですから。)

公判で検察の主張が事実に合わないことが弁護側に明らかにされていました。
また、一個人の責任追及に終始していてはますます医療崩壊を促進するだけです。
検察は控訴しないことを望みます。




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