SSブログ

手術適応 [お医者のキモチ]

以前書いておいた記事。


「外科医の責任」について考えてみたりしています。
外科医だから手術が好きかってーと、ぶっちゃけて好きなんですけど、そうとも言い切れない部分があります。
癌だったら「手術以外に根治の方法はありません」の一言ですむって言えばすむんです。
そうでない、とくに緊急手術の場合、ほんとにこの人手術しなきゃいけないのかな、CT所見と手術所見が違ったらどうしようって思いながら、実際のおなかの中をみてほっとすることが、実はあります。
そんな無責任なこと言うなよ!って思われて当然ですが、ベテランDr.だってそう言います。
こと子どもの場合、小児外科のDr.の表情からも、自分の経験からも、切ない気持ちになります。

自分が外来や救急で見た人であれば、この機会を逃すまいと本当に手術適応かどうかや手術に向けてのやりくりを自分の手中におさめておくわけですが。


そんなこんなで、若手外科医としては手術症例を手ぐすね引いて待っているわけですが、けど、その一方で適応を誤ることはできない。
かといって、経過観察の判断で手術のタイミングを逃せば、患者さんは重症化してしまう。
若手であっても外科医である以上、保存的(内科的)治療中の受け持ち患者の外科的治療に踏み切り、内科医からの相談には受けて立たなければならないわけです。

好きだけど、大変な決断です・・・。
人に麻酔をかけて、刃を向けるわけですから。
当面は、このプレッシャーに立ち向かっていくつもりではありますけど。






nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。