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圧巻 [おしごと]

医局のお土産にもみじ饅頭買ってったんですが、なかなか圧巻です。
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となりに置いたのは院内PHS。

4年坊のくせに4連休いただいてすみません、
「広島に行きたい」って言ったときに快く「行っておいで」って言ってくれてありがとうございます、
自分の留守中患者さんを診ていただいてありがとうございます、
の気持ちをこめて。

体制表とにらめっこして、当直明けの2日朝には透析のDr.、今夜は当直入り前の循環器のDr.をつかまえて、なんとか現状維持できるようにと努めているこのごろ。






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ほぼ月刊グチ日記 最終回 [おしごと]

これまでの経緯はカテゴリー「おしごと」の記事参照。
例によって、以前から下書きしてあった記事のアップ。

いろいろあって、8月いっぱいで交換は中止になりました。
トン、トーンと気持ちの引き金を引くできごとが続いたので、元の病院に戻してもらうことを決意しました。
研修担当のDr.にあらかじめ面談をお願いした時点で察しはついていて、こちらの言い分もそこそこに「9月から所属を戻すことにした、それでいいよね」って。

今の指導医のこれまで(年単位)の経緯から、同情してくれる人が多い。
元の病院に戻りたいという思いは一貫していたけど、でも、上司とそりが合わなかったから3ヶ月半で人事を覆すって、世の中一般にはわがままなんだろうなぁ。
とかいいつつも、うちの会社の内部事情のみならず、全日本的にみても、外科医の後継者は貴重な存在だからなぁ、などといってみる。

元の病院では、毎日のように手術があって、あんな大変な患者さんがいて、こんな大変な患者さんもいて、
だから自分はとっても大変で、だった。
今は、朝早くて体調崩したのに始まり、
自分の思うような手術ができなくて(終盤になってやっと鼠径ヘルニアの手術を自力で完遂させてもらえた)、
頻度の多い手術は大方執刀医(主治医)で(非常に贅沢なことを言っているのはわかっているんだけど、助手としていかに執刀医にやりやすい「場」をつくるかも外科医の腕の見せ所だし、上司の技を見て盗むチャンスだと思う。一度に何人もの術後管理をするのも精神的にきつい。)、
出勤するとすでにガーゼ交換済みで、
自分の知らないところで治療方針が変わっていて、
でもいろいろ負担を軽減してもらった手前これ以上楯突くようなことはもう言えなくて、
だから早くやめたい、って家では言ってた。
相方も、患者さんのことで大変だってことはあったけど、仕事そのものに対する不満は言ってなかったよね、って。

前のほうが帰りが遅くてバタンキューだったし、休日は月に数日だったし、相方にやさしくする余裕のない時期があったし、
そういう点に関しては今のほうがはるかにQOL高いんだけど。
比較的若い切除不能癌患者さんの受け持ちがなかったし、癌患者さんの治療方針やメンタルケアが脳内マニュアル化されてきたのもあるだろうけど。

夏休みに入る前に、研修報告書いて、中止を願い出た経緯を書いて、提出。
今の病院で得た「文化」を持ち帰って、元の病院にいかに反映させるかなぁ、と思う。






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お盆ですねぇ。 [おしごと]

毎年思うんだけど、

世の中のみんなが遊んでるときに、
何が悲しゅうて仕事してるんでしょうか。

制服を着た中高生はもとより、今は背広のおとーさま方もいなくなって、
行き帰りの電車はガラガラ。

そんな鬱々とした日々に、
コンガリ日焼けしたおにーさん、おねーさんが受診してきたときには、
なんともいえない気持ちになります。

ましてレジャーの真っ最中におなか痛くなって緊急手術とかいった日には、
患者さん一家ももちろんそうなんだけど、
こっちもいたたまれない気持ちになります。

どうかみなさま、お体には気をつけて。

マリオカートにはまってないで、週末はお墓参りに行かないと・・。





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ふた月経過 [おしごと]

このエントリはひと月ぐらいかけて加筆修正してるけど、ほんとに気の持ち方が変動してるなぁ。

心身の休養目的に土曜日に休みをもらったり、
朝の回診は体力的、精神的につらいことを申し出たり、
予定手術だけで手一杯だから虫垂炎の緊急を持つのはつらいと申し出たり、
7月の日直、当直の時間外拘束が100時間を超える(体制を組んでいる事務も気づかなかったし、自分も気づいてなかった)ことを申し出たり、
と、「参ってます」サインを出すことで、自分の労働環境を改善したひと月でした。

なんの前触れもなく「今から○○やるからきて」とか、
予定入院なのにその日の午後になって「センセー主治医ね」と言われたり、
と、ポジティブにとらえれば、チャンスを与えてくださっていた。

手術経験を積むことで気持ちが満たされるのなら申し分ないんだけど。
1週間で内科から転科してきた高齢認知症患者の全麻開腹2例、今ならさらにもう1例ずつ予定手術の全麻、腰麻をおつけします、さらにさらに緊急で(上述の)虫垂炎も!という負荷に、笑顔で応える余裕がなかった。
今振り返ると、元気なときでもひきつった苦笑いをするだろうなぁ。。

朝早い回診もきつかった。
当直明けのような頭で日々が過ぎていく。
体調不良の一因と思われたので、しばらくなしにしてほしいとお願いした。

もちろんただブータレテるだけではないんだけど。
一番へーって思ったのは「芋掘り(このへんではきいたことない言い回しだけど、出身大学ではこう言ってた)」のやり方。切除標本の、脂肪という大地からリンパ節を拾い上げる作業。
ケリーのガイドなしで電気メスやクーパーを使う手術。原則的に従来のやり方を曲げるつもりはないんだけど、手技の幅が広がるにこしたことはないに決まってる。
すごく勉強してる姿勢とか、術前検査と手術所見との比較とか、見習うところも当然たくさんある。

正直言って、元の病院に外来単位を残しておいてよかった。
自分のいる日を選んできてくれる患者さんのためでもある。
長期に経過をみているのは癌の方ばかりなのだけれど、術後段々元気になっていく様子をみたり、抗癌剤がきいて腫瘍マーカーが下がっていくのを喜んだり、副作用によるひどい下痢の訴えをきいたり、骨髄抑制の対処を学んだり、知識として知っていることと、実際に患者さんに応えることとは少し違って、日々勉強。
それとは別に、予期していなかったこととして上司には愚痴を言い、同期とは近況報告しあい、後輩とは雑談したり教えたりできる。
外来や病棟、手術室Ns.ともあえる。
外来小手術を入れたいときどうしたらいいか相談したら、「センセーきてる日に入れて、執刀していいよ。そのあとは診とくから」って言ってくれてる。

上司からも、Ns.からも、「(交換中の同期の)こういうところがダメ」「センセー早く帰っておいで」みたいな話をきかされる。
早く帰りたいのはやまやまなんだけど、同期が悪く言われるのはあんまり好きじゃないんだなぁ。
彼がそういわれているってことは、自分も今の病院で同じこと言われてるってことなんだと思う。
いろんな人にネガティブな感情が渦巻いているのは、なんだかみんなにとって不幸だなぁ。
医者の成長をはかるためには、しかたないことなのだと思うけど。

もとの病院に戻りたい気持ちは一貫している。
けど、今の指導医が教えてくださったり、こちらからお願いしたりするうちに、体制上しかたないことだったり、チャンスを与えてもらっているのであったり、自分がまだまだ未熟であったりするのであって、べつに意地悪されてるわけでもなんでもないんだと気づいてきた。
少々スパルタなのが難点だったけど、最近は気を使ってセーブしてくれているのを感じるから、それが却ってつらくもある。

まぁ、人のせいにばかりしてないで、でも自分にかかる負荷をあまり迷惑をかけない範囲で取り除いて、ボチボチやるしかないなぁ。

これまでの経験上、眠れるし、食べられるし、笑うし、自分を責めるようなことはしない。
自分は悪くない。
この「気分」が悪い。ちょっぴり周囲の人のせいにもして、気持ちの落ち込みを乗り越えてきた。
今回の波も、そろそろ乗り越えられそうかな。

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今年もミニトマトが実りました。
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ミニバラが、ワンシーズンで3回目の開花・・・??
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年上の後輩 [おしごと]

異動前の病院に、週1回の外来と、救急外来応援に行ってます。

そちらでの、ある日の救急外来での出来事。
それまでは落ち着いていたが、立て続け3件の要請を受けることになる。

歩ける頭痛という触れ込みの1人目到着。
旦那さん曰く頭痛を訴える1時間前から話が噛み合わなかったらしい。
それは意識障害というのですよ。>救急隊
受け入れてほしいがために黙ってたのかもしれないけど。
ざっとした診察上は明らかな麻痺はなかったが、CT,MRI所見から後に脳梗塞と診断。
確認の意味合いで改めて診たら、視覚障害が疑われた。

1人目の診察中に2人目到着。
腹痛とはきいていたけど、ベッドでのたうち回って診察どころじゃない。
まず鎮痛薬と検査の指示。
後に胆石発作と診断。

そうこうしてる間に3人目到着。
意識消失、低酸素の触れ込みで、緊張が走る…のも束の間、意識は回復傾向、低酸素も軽快傾向だった。
高齢者の意識障害…指示が入らず、診察から有益な所見は得られず。
少なくとも起座呼吸なし、胸部異常所見なし。
後日談では陳旧性脳梗塞による晩発性痙攣疑い。

2番目の方が落ち着いたようなので診察。

検査が出揃った1番目の方に病状説明、要入院と告げたところで交代の時間になったので、「年上の後輩」に申し送りした。
3番目の方は頭からくるものだろうと話すも、心不全だという後輩。
症状、経過から頭のほうがより疑わしいと話す。
頭蓋内病変疑い 心原性?と初期診断を記載した。

2番目の方のCTも自分で観て、親御さんに、胆石発作疑いと告げる。
まだ帰れそうになく、ざっとした話しかしないつもりが「どうしたらいいんですか」「どんな手術ですか」などなどいろいろいろいろきかれる。

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「なんで心不全は否定的なのか、ちゃんと話しておいたほうがよかったかな」という思いを胸に、週に1度の外来の日を迎えた。

夕方、医局で彼を呼び止めた。
なぜ心不全だと思ったのか。
突然の意識消失で発症、起座呼吸もなく、無治療で軽快傾向がみられた経過からは一番目に挙げる鑑別疾患ではないだろう。
彼は「○○病棟に入院して様子をみたようですよ」と。
私が話しているのは結果ではない、そこに行き着くまでのプロセスだ。
心不全なら肺鬱血、呼吸困難、低酸素→→→意識消失の順になるはず。
「そのときの診断ではなくて、基礎として心不全がありそうだと言ったんです」
(本当にそうだったのかどうかはともかくとして)それなら、私の思い違いだったんですね、と応じた。
その日のもう一人の科長クラスの当直医も、その場を収めようと、状況説明をしてくださった。

が、科長が離れた直後、彼の猛攻、迷走が始まった。
「だいたいなんでこのタイミングでわざわざ引き止めてこんな話をするんですか。『心不全』って言われて自分が否定された気になって、それでこうして引き止めてるんですよね」
「あなたのしたことを何も否定してない(私のCT+MRIの指示を消さなかった)じゃないですか。何も流れを乱してないじゃないですか」

あくまで病態の理解を促したまでで。
医者にとって知識を整理するということは、自らの未熟さ故に患者に害が及ぶのを防ぐことを意味するのである。
そもそも、「答え合わせ」でも私の初期診断が支持されているのに、オーダーを消されたら私以上に患者に迷惑だ。

「『心原性?』ってわざわざ書きましたよね」
と突っ掛かってくる。

べつに彼のアセスメントに「?」を付けたわけでも、彼に配慮したわけでもない。
急激な心拍出量低下から自力で復活した可能性だってないではない。

「思い違い」の一点ですむ話だと何度言っても、彼の「反撃」は止まらない。

果てはどういうつながりからこういう話になったのか「救急外来はギスギスして、みんな擦り切れそうになりながら働いています。私にはそれが悲しいんです。みんなが気分よく働けることを考えて私は働いてますよ」
「私言われましたよ。胆石の方の親御さんに『あの先生は若くて、ちゃんと説明してくれなかった』って」と私批判に転じる始末。

人間関係ももちろん大事だけど、そもそも医者にとって診断力の欠如は罪なのであって。
たとえスタッフが忙しくてギスギスしても、目の前の患者に迅速に対応すること、次の「本物の」救急患者を受け入れるスペースを確保することが、任務であり、患者側のニーズなのであって。
彼のためにフィードバックしたはずが、威厳を保とうとしているとあらぬ誤解をされた上、人格批判で返されてしまった。
そこには、本当の意味で2次救急対応が必要な方々を立て続けに診ている最中のことだったという配慮もない。

「あなたは私が普段からどう考えて仕事をしているかがわかっていません」

わかるわけないだろ!
ほとんど私的な会話をしたことないんだから。

…まともに話し合える相手ではないことがわかったので、丸く収めることなく、会話を強制終了した。

もう二度とフィードバックなんかかけるもんか。

大学の同級生だってそうだった。
学士入学とか、メディカルスクールとか、社会人経験者を医学部に入れればそれでよいということにはまったくならない。
どんなにがんばったって、一定の割合でこういう方がいるのだ。






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異動後の憂鬱 [おしごと]

環境の変化は結構ストレスになるもので。

医局のメンバーは、規模に比例して若手が少ないのがちょっと寂しい。
外科に研修医がいない。
というか、もうとっくにメスを置いているはずの大ベテランと、そろそろいつにしようか考えてもいいぐらいのベテラン。
後輩に教えるのは結構好きなんだけどな。

3年前にお世話になった病棟も、知ってるスタッフは半分もいないぐらい。
理不尽に恐いNs.がいないからいいけど。
システム上の違いに戸惑っても、きけば普通に教えてくれる。
まったくお作法もカンもなかった3年前よりは、「言えばしかるべき指示や反応が返ってくる医者」になったはず。

オペ室の居心地は重要です。
ひとりの患者さんを囲んで、半径1m以内に、数時間、5人前後の人が頭を突き合わせるわけで。
患者さんのストレッチャー⇔ベッドの移動のしかたひとつとっても違和感があるけど、まぁ大きな不満はない。

まだ1年とはいえ、ある程度「自分のやり方」ってあるもので。
○○術って同じ名前のつく術式でも、施設や術者によって剥離のしかた、使っている器械なんかが違って、「じゃあここからセンセーやって」って言われても、求められていることが理解できず、手が止まってしまう。
虫垂切除でも、胆嚢摘出でも、ヘルニアでも、術式ごとに、手が止まる。
これが結構ストレス。
次回からはもう少し動けるし、動けないと「(執刀医)交代!」って言い渡されてしまう。
自分としては鈍的剥離の多用が解せないけど、一時の辛抱と思って順応していくしかないな。

病棟の主が多忙で始業前しか時間がない、という事情のため、回診が朝早い。
研修医のときは毎日通ったけど、今回は回数を減らしてもらった。
家から遠いし、既婚者になったという事情も考慮してのことらしい。
で、普通に出勤したときにはガーゼはすでに交換されていて、ドレーン排液量もしみだしもわからず、抜糸もすんでいる。
教育を受けるという意味合いでも、主治医としての病状把握という面でも、朝一番に熱型、食事、顔色、痛み、ガーゼ、ドレーンは自分の目でみておきたい。
早く出勤すればいい話か…とも思うけど、毎日5:30起きなんかしたらそれより早く起きてくれてる相方ともどもつぶれてしまう。
上司としても本来望ましくないけどしかたない、という雰囲気だし。

そもそも異動になったのは、外科専門医取得のために必要と思われる事情があったから。
同期と交換で、お互いがお互いの勤め先に研修に出ることになった。
でも学会に問い合わせたら交換しなくてもクリアできることがわかった。
だから当人同士も、一部の指導医も現状にメリットを感じていない。
…のかと思ったら、お互いのやり方を学ぶ意義はあるということで半年にする方向で話がついているらしい。
お互い望まない研修なら早いとこ切り上げましょう、って言えば2,3ヵ月で帰れるかと思ったのに、なんか逆にがっかり。

このエントリはケータイで2週間にわたってチマチマ加筆修正を繰り返してるんだけど、この間、「指導医のワンマンに挫けずにやったるでー」という気持ちが、どんどん無気力、無関心になっていった。
眠れてるし、食べてるけど、そういう周期のトリガーが引かれてしまったみたいだ。
仕事に穴はあけてません。
ちゃんと夜もシフト通りに働いてます。
原因は過重勤務ではなくて「性格の不一致」だから。

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ちなみにある休日の夜勤者向け弁当。
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ごはんと揚げ物しかありません。
自腹で弁当持参の先生もいるぐらい不評。

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我が家の一大イベントが来年起きる予定だし、私生活は至って円満なんだけどなぁ。






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"home" [おしごと]

医者になって最初の半年は、系列の病院でのスタートだった。
今の病院に本拠を移して、間に診療所や精神科研修をはさんで2年半。
職員ほぼみんなが顔見知りの環境から今の環境に移ったばかりのころは、規模の大きさゆえの人間関係の希薄さを勝手に感じたり、なにせ某内科病棟の雰囲気が恐かったものだった。
幸いローテート終了とともにその病棟ともおさらばして、他の病棟はもっと和やかだということを知っていくのだけれど。

初期研修を終えて、流れに逆らわなかったらそのまま外科へ。
内科の先生には「内科どう?」って誘ってもらってたけど、「でもセンセーは外科だからねぇ」って。
「外科好きです」とか「外科いいなぁ」程度のことは言ったけど、実は、「外科にお世話になります!」って宣言した記憶は、ほんとはない。

それまで内科医になるものと思っていた自分に「外科いいなぁ」と思わせたのは学生実習だった。
猫の手も借りたい症例の多い市中病院だったので、学生も第2助手。
ただ、朝から晩まで手術して、夜もケイタイに問い合わせがあって、もちろん当直もあって、休まるときがあるんだろうか、という不安があった。
大学のナンバー外科医局に入る度胸は今でもないし(笑)。
つまるところ、外科医になるのは、家庭をかえりみることが許されるという条件つきだった。
マンパワー不足ゆえのたびたびの休日勤務あり、満足とはいかない。
けど、時間外は基本的に日直・当直医が対応してくれて、休日でも毎日顔を出すことを強要されない環境は、勤務医、とくに若手としてはありがたいほうだと思う。

この1年間、1年通して同じ科、同じ病棟というのははじめてで、異動がない安定感あり、一方で、どんなに重症で先の見えない患者さんにも最後まで責任を負い続けるプレッシャーありだった。
(初期研修の1~3ヵ月ごとのローテート:適性とは無関係な配置転換はもっともシビアな労働条件のひとつだと思う)
やってみたら結構楽しいものだった。
とか書きながら、こじれた方、亡くなった方、治らない癌に思い悩んだことを思い出したけど。

来週から、2年半ぶりに、医者としてのお作法を教えてもらった最初の病院で研修。
2年半同じ病院、1年間同じ上司、同じ病棟スタッフ、同じ手術室スタッフに囲まれて、今となってはここが"home"なんだなぁ。
週に1回の外来単位は残してもらって、癌患者さんの定期フォローはさせていただくつもり。
人生を大きく左右する、ときには命を奪う病気がきっかけというなんとも複雑なご縁、一部ながらもその方の生涯に責任を負い続けたいし、患者さんには悪いけど、自分自身の経験値を上げるために、抗癌剤の使い方や、癌患者がよくなったり、最終的には亡くなっていく経過を肌で感じて、学ばせていただくことも必要(ガイドラインの一歩先行く治療を、上司と相談しながら、しているので医療レベルについてはご心配なく)。
初対面の時には平たく言えば「この若いのが主治医??」という態度だった患者さん、ご家族が、1ヶ月近い入院生活を経て、若造相手に「調子よくなかったんだけどセンセーの外来の曜日まで我慢してたんだよ」とか「いなくなっちゃうなんて困ったわねぇ」とか言っていただけているのは、身に余る光栄と思っています。
だって、別の曜日にこそっと外来に来て、別の先生に「これからよろしくお願いします」っていうこともできるわけだから。

異動は当初予定1年間だったけど、半年程度に短縮の予定。
通勤に倍の時間がかかるようになるのと、上司の「俺がこういうんだからこうなんだよ」的な性格にどう対応していくか、ぐらいしか不安な要素はないけど。






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後期研修デビュー [おしごと]

大変な一週間だった。
後期研修で専門科に配属になった最初の一週間。

先週土曜の救急外来で入院していただいた方を月曜から受け持ち。
保存的治療(非手術的治療というような意味合いです)で週末は落ち着いていたのに週があけたとたんに急変。
大量の輸血、血漿輸血をしながらの緊急手術で生死の淵から生還された。
初日からもうぐったり。
今は術後せん妄に苦慮してるけど、確かに、指導医が言ってたとおり、元気な証拠と考えればまぁよしとするか。。
いろんな方に「洗礼だよ」って言われたけど、ヘビーすぎ。
外科医としての一歩を踏み出した一例目で救命できなかったとかいったら、ほんとに立ち直れなかったんじゃなかろうか。

火曜入院された方も保存的治療で軽快傾向なく木曜緊急手術。

「新人が来ると荒れるんだよねぇ」って、好き好んでこんな状況をつくってるわけじゃないですってば!

予定入院、予定手術の方々は順調で何より。

へこたれないようにがんばります。。


精神科関連社会復帰施設の見学 [おしごと]

先日、精神疾患の方々の支援施設の見学にいきました。

午前中は地域活動支援センターの見学。
「居場所」としての喫茶スペースや、創作活動などをするところ。
そこでは社会資源の利用などの相談事業もしているとのこと。
見学というか、一緒になって銅版画をつくって楽しんでしまいました。

・・一応参考にしたイラストはダックスだったんですが。
脚が長すぎました。
表情にやる気が感じられません。

午後は共同作業所の見学。
手芸、パソコン、調理の3つに分かれて、自分は絵葉書のプリント作業をしました。

患者さんがおっしゃっていたこと・・
我々にとって、支援施設などに出てくるだけでも一仕事。
まして朝起きて、決まった時間に作業所に集まって(意味合いとしては出勤と同じ)くるというのはもっと大変なことなのだと知ってほしい。

いわゆる健常者が仕事や運動などに費やしているエネルギーが、神経伝達物質の不具合に耐えることに大きく費やされてしまい、その余力で活動しているということなのだと思います。

思いはありますが、当事者でも、常日頃から精神科医療・福祉に関わっているわけでもない私が上っ面でものを書くのは不本意ですので、今回はこのへんで。


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不眠当直 [おしごと]

先週とは正反対。
深夜帯は準夜帯のような「待合が込み合って大忙し」っていうのはないんだけど。
丑三つ時ごろは、3ヶ月ぶりに喀痰のグラム染色やっちゃうほど時間的には余裕あったわけですが。
来院した方の検査オーダー出して、ベッドにいる患者さんは落ち着いてて、そろそろ仮眠かなってときは2回ほどあったんだけど、まもなく救急車からの要請が。
当番日でもないわりには多かった。

時を忘れてバタバタしているうちに、「こんな時間に交通事故起こすなよー」とまだ未明だと思ってスタッフ一同時計に目をやったときにはすでに6:30。
確かにバイタルサインは落ち着いてたけど、結果的には臓器損傷なかったけど、胸痛がってるなんて救急隊の人言わなかったぢゃん。
輪番でもない日にひとりで外来全科当直やってるうちの病院なんかより、大事をとって救命救急センターに運んだほうがよかったんじゃないだろうか・・。
受傷部位の独特の形に難儀して、朝出勤してきた外科のDr.に助言をいただきながら縫合。
くたびれてまわらない頭を振り絞ってカルテ記載して、すでに日勤帯勤務を始めた救急担当のDr.に引き継いで終了。

先週とは打って変わって、まったく寝てなくてしんどい頭と体に鞭を打って受けた救急車にだめを押された当直でした。
看護師さんも、放射線技師さんも、検査技師さんも、お疲れ様でした。
そして患者さん、お大事に。


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